ファインディが『伝え方』まで支援する『Tech Branding』の中身

ファインディが『伝え方』まで支援する『Tech Branding』の中身

目次

ファインディ株式会社が2026年10月30日、エンジニア採用ブランディング支援『Tech Branding』の本格展開を発表しました。

エンジニアと企業をつなぐ場を持つ同社が、企業側の『伝え方』そのものを支援の対象にした動きです。

支援メニューを認知・応募・選考・定着の4段階で並べてみると、ファインディがどこまでを自社の守備範囲と考えているかが見えてきます。

出典

  • ファインディ株式会社 プレスリリース『ファインディ、AI時代に「選ばれる開発組織」をつくるエンジニア採用ブランディング支援「Tech Branding」を本格展開!』(2026年10月30日)https://findy.co.jp/4594/
  • Findy Tech Branding サービスサイト https://tech-branding.findy-tools.io/
  • ファインディ株式会社 プレスリリース(コーポレートビジョン刷新、2026年10月1日)https://findy.co.jp/4543/
  • ファインディ株式会社 プレスリリース(日本CTO協会『開発組織ブランド力調査』2026年版、2026年9月24日)https://findy.co.jp/4523/
  • ファインディ株式会社『会社概要』https://findy.co.jp/company/

この記事の要点

  • Tech Brandingは、採用課題を『認知・応募・選考・定着』の4段階で捉え、戦略設計から制作・イベントまでを一括で請け負う。
  • 支援の土台は、登録エンジニア14万人以上・技術イベント1,000回以上・キャリア面談1万人以上という、同社が積み上げてきた接点。
  • 支援範囲は入社後の『定着』まで及び、求人媒体の外側にまで同社の守備範囲が広がっている。

ファインディとは

ファインディ株式会社は、エンジニア領域に特化して事業を展開する会社です。

2014年2月に設立され、本格的な事業開始は2016年7月で、従業員数は478名(2026年1月時点、有期雇用社員を含む)です。

エンジニア向け転職サービス『Findy』を中心に、フリーランス・副業エンジニア向けの『Findy Freelance』、開発組織の支援SaaS『Findy Team+』、開発ツールのレビューサイト『Findy Tools』などを展開しています。

2026年10月1日の同社発表では、累計導入企業数は約5,600社、エンジニアとの接点は累計約30万人とされています(5サービスの合計で、複数サービスへの登録は重複して計上)。

何が起きたか

ファインディは2026年10月30日、エンジニア採用ブランディング支援『Tech Branding』の本格展開を発表しました。

これまで一部の企業に個別で提供してきた支援で、今回サービス紹介サイトを公開し、相談窓口を設けました。

リリースでは、開発組織の強みを整理し、狙うエンジニアに『何を、どのように届けるか』を設計する支援と説明されています。

背景として挙げられているのが、同社の2024年の調査です。エンジニア採用を行う企業の担当者のうち77.6%が、採用広報に課題を感じていると回答しました。

支援の中身は、大きく3つに分かれます。

  • 戦略設計: 採用課題の分析、採用ターゲット・発信メッセージ・メディアプランの策定
  • 認知獲得: 記事制作、イベント企画、広告による接点づくり
  • 応募・選考: 採用ピッチ資料、採用サイト、動画などの制作

これまでの実績として、大手住宅関連メーカーの技術広報の戦略策定、大手消費財メーカーの開発組織インタビュー記事、大手部品メーカーの採用LP・広告・技術イベントを組み合わせた支援が紹介されています。

料金はサービスサイトに記載がなく、予算が決まっていなくても相談できるとしています。

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トラキャリの視点:4段階の採用課題に、自社の接点をそのまま当てている

サービスサイトでは、エンジニア採用の課題を次の4段階で整理しています。

段階課題主な支援メニュー
認知エンジニアから認知されていない技術イベント・カンファレンス、インタビュー記事
応募認知されていても応募されない採用ピッチ資料、採用サイト、動画
選考応募されても辞退される採用ピッチ資料、会社・技術紹介資料
定着採用しても退職してしまうインナーブランディング

そのすべての土台に置かれているのが、ブランド調査と戦略設計です。

支援メニューの裏に、ファインディが持つ接点がある

この表を、同社が強みとして挙げる3点と並べると、支援の組み立て方が見えてきます。

1つ目は『コンテンツ企画力』です。累計1,000回以上のエンジニア向けイベントを企画・運営してきた経験で、認知段階の技術イベントやカンファレンスにそのまま対応します。

2つ目は『リーチ力』です。Findy単体の累計登録エンジニア14万人以上や、約4.5万人が登録するconnpassコミュニティとの接点を使い、職種に応じた発信を設計するとしています。インタビュー記事はFindy公式Xでの拡散までが支援メニューに含まれます。

3つ目は『市場理解』です。2019年1月から2025年8月までに1万人以上が参加したキャリア面談と市場調査の知見を、ペルソナやメッセージ設計に使うとしています。

いずれも、転職サービスやイベント事業を続けるなかで積み上がってきたものです。

Tech Brandingは新しい資産を一から用意する事業というより、すでにある接点と知見を企業側の『伝え方』の設計に組み替えて提供する事業とも読めます。

支援が『定着』まで届いている

もう1つ見えてくるのは、支援範囲の広さです。

転職サービスのFindyが主に関わるのは、企業とエンジニアが出会い、応募や選考へ進む場面です。

Tech Brandingはその前段の『認知』と、さらに入社後の『定着』までをメニューに含めています。定着段階では、社内報やノベルティ、社内表彰イベント、キックオフのプロデュースまでが挙げられています。

採用を『求人を出してから内定まで』に区切らず、知られる前から入社した後までの一続きとして扱う設計と読めます。

求人媒体としての接点の外側、採用の上流と下流にまで、同社の守備範囲が広がっていると考えられます。

ファインディ自身も『開発組織ブランド』で評価を受けている

ファインディは、日本CTO協会の『開発組織ブランド力調査』2026年版で18位に入りました。

技術者へのアンケートをもとに各社の開発組織の認知度と魅力度を可視化する調査で、同社は2024年版23位、2025年版13位に続き、3年連続でランクインしています。

他社の開発組織ブランドを支援する会社自身が、同じ軸の調査で継続して名前が挙がっている点は、この事業を見るうえでの1つの材料になります。

関連動向:『採用する側』への発信が続いている

Tech Brandingの発表に先立ち、ファインディは採用する側に向けた動きを重ねています。

2026年9月には、エンジニア採用に取り組む人事・開発・経営に向けた専門メディア『エンジニア採用Lab by Findy』を立ち上げました(関連記事: ファインディが『採用する側』に向けたメディアを新設した狙い)。

10月1日には、事業開始10年の節目としてコーポレートビジョンを『人とAIで、つくる力を進化させる。Power to Engineering』へ刷新しています。

リリースでは、エンジニアや開発組織から『つくる人』『つくる組織』『つくる営み』へ対象を広げる方針が示されました。

Tech Brandingの発表タイトルにある『AI時代に「選ばれる開発組織」をつくる』という言葉も、この方針と同じ方向を向いています。

メディアでの知見の発信、採用ブランディングの受託、開発組織データのSaaSと、エンジニアを採用・育成する企業側への接点を、ファインディは複数の形で持ち始めています。

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